
昨日の金環日蝕、皆さんは無事見ることができただろうか。近所のちびっ子は朝7時に学校集合で見に行くと言っていたが、御殿場は昨日は残念ながら曇り。その予報を見て僕は朝3時に出発して晴天確立の高い静岡県の西部へと向かうことにした。
眠い目をこすりつつ新東名を2時間、一般道を1時間近く走り朝6時に浜名湖の先、湖西市の遠州灘の海岸で日蝕を迎え撃つことにした。
晴天確立も高く、中心食線にも極めて近く、さらに山やビルといった遮蔽物の心配もないからだ。

が、見る見るうちに晴れていた空も雲が覆いはじめてしまった。

今回用意したのは、Newtonの日食眼鏡付き増刊号とカメラのレンズフィルターで有名なKenkoのウルトラヒーロー太陽観察専用サングラス。無駄になってしまうのか。

だんだんと天気は回復してきたが、太陽はすでに欠けはじめており金環日蝕の7:31が迫ってくる。雲の端はもうそこまできたのに。

そして金環日蝕直前に奇跡的に雲は去り、徐々に欠けていく様を全く見る事無く、いきなり金環日蝕が目の前に現れた。

これが金環日蝕の瞬間。PowerShot S95のレンズにウルトラマンサングラスをあてての横着撮影だが、金環日蝕の瞬間には十分な光量を得る事ができなく、シャッタースビードが遅くなりずいぶんぶれてしまった。三脚を持って行くべきだったか。日蝕時にこんなに暗くなるとは驚きだ。

薄雲でサングラス無しの撮影もできた。金環日蝕の瞬間よりも、部分日蝕の状態の方が手前に月があるという、宇宙の距離感が伝わってくる気がする。

紙に穴を開けてピンホールカメラの要領で写してみた。左下が欠けている様に見えるだろうか。
今回は観測にあたってiPhoneアプリも活用してみた。

金環アプリ2012はiPhoneのGPSと電子コンパス機能を用いてカメラを空にかざすとAR(拡張現実)で金環日蝕時の太陽の方角・角度を知ることができる。上のキャプチャーの通り、金環日蝕時の位置もぴったりだった。
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金環アプリ2012
早朝から3時間近くも走ってなんとか見る事のできた日蝕。雲のいたずらもあって感動ひとしおだったわけだが、意外と東京などの関東でも薄曇りの中じゅうぶん観測できたとか。西に向かわずに東へ向かえば良かったのにとか言わないように。そういうのは後になったから言えるのだから。
さて、Newtonによると日本で見る事の出来る次の金環日蝕は2030年6月1日、皆既日食は2035年9月2日となる。僕は50歳と56歳になっているはずだ。中年になった僕もきっと今回の教訓など忘れて三脚など持っていかないのは容易に想像がつく。
しかし中年になるのを待たずとも、来る6月6日には金星の太陽面通過という天体ショーを見ることができるので、またウルトラマンサングラスには活躍してもらいたいと思っている。
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