
潜水調査船「しんかい6500」を所有するJAMSTEC 海洋開発研究機構横須賀本部へはバンダイのプラモデル「1/48しんかい6500」商品化の際に何度も取材と打ち合わせで訪れたが、先週土曜日5/12にその横須賀本部の施設一般公開のイベントが開催され、また取材を兼ねてお邪魔して来た。

京急追浜駅に9:30に到着した時にはすでに無料シャトルバス乗り場は大混雑。10:00からのサイエンスカフェに間に合わせるためにタクシーを使ってしまったが、それでも正門前でこの混雑。「ちきゅう」の清水港公開の時にも思ったが相変わらずの人気の高さだ。

なんとかまにあったサイエンスカフェ『世界の有人潜水船の動向と「しんかい6500」の改造』。こちらも大人気で立ち見になってしまった。登壇されているのは僕が取材で大変お世話になった方々。昨年度末、モーターの改装などの改造でスペックアップした「しんかい6500」、その改造内容について以前の取材でこぼれていた所を補強できるほど内容の濃いサイエンスカフェであった。
次はもちろん整備場に向かって実機を見学することとなった。

右が2004年に現役を退いた「しんかい2000」、左が「しんかい6500」である。今回の公開をもって新江ノ島水族館での展示へと旅立つ「しんかい2000」との2機の並びは最後となる。

しかし、これほどまで実機に近づける一般公開は見た事がない。以前の取材の際にも、採寸など以外の時には少し遠慮してしまっていたくらいなのにだ。

垂直スラスターをのぞくちびっ子。こんなに楽しいイベントは他にないだろう。君の触っているのは世界一深く潜れる潜水調査船の実機なのだよ。681気圧の水圧に耐えられるのだから、触られたくらいでちょっとやそっとで壊れる訳はないのだから。

そしてこの船尾部分がこの春の改造で最も変わった部分だろう。改造前を再現したプラモデルと比較してみよう。

1基だった主スラスターは2基に置き換わり、尾翼の下の船体部分に水平スラスターも追加された。実は尾翼も少し切断され小型化されているのだ。この辺りはおいおい解説書等で詳しく書いていきたいところだ。


真後ろから見た「しんかい6500」。両舷についたスラスターと、旧メインスラスターのあった場所に取り付けれられた新たな流線型の外皮(カバー)のお陰でずいぶんと印象が変わった。
世界一の実機にぺたぺた触れるおおらかで、すばらしい公開イベントはまだ道半ば。続きはレポートその2で。
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Exploring Lab. 1/48 しんかい6500