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日本科学未来館へ取材
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「しんかい6500」に続く解説書のライター仕事の依頼があり、日本科学未来館へ取材に行ってみた。その中からいくつか気になったものをレポートしたい。
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タッチパネルでグーグルアース的なことが楽しめるもの、と文章にするとなぜ科学未来館用にシステムごと独自開発しているのか今となっては疑問になってしまうが、建築科出身の僕としてはその足のほうが気になってしまう。
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足同士が互いに触れる事無く、ワイヤーのテンション(引張力)のみで自立する建築家バックミンスター・フラーによって提唱された「テンセグリティ」という構造だ。

この重量物をこの精度で保たせることのできるテンセグリティにはそれなりの費用がかかっていよう。せっかくのテンション材の緊張感のなかに電源系のケーブルがだらしなく垂れているのも残念だが、このお金のかかった台座の構造に来館者は気づいただろうか。

次は動画も交えて紹介したい。



ジオラマを見ながら画面に向かってキネクト的にジェスチャーしながら未来都市を体験するという趣旨の展示であったが気になったのはそのジオラマの

どうも列車からドライアイスのような白い煙が出ているのでほんものの超伝導で動いているようだが、残念ながらその具体的なインフォメーションはなし。ちなみにキネクト的ジェスチャーも腕を上げ続けるのがつらいだけの未来体験なんて・・・

次は高速キャッチングロボットなるもの

UFOキャッチャーとそっくりのボタンが懐かしい。ボールをロボットハンドがつかむ様は少しドキッとする。

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今度は透明パネルに小さな顔写真がたくさん貼ってある。
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歴代の宇宙飛行士のものだった。その堂々たる初代は最初に宇宙に行ったライカ犬。実際に宇宙飛行士が来館した際には、自分の写真にサインをしていくのが恒例のようだが彼のサインはなかった。
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上段右から3番目が野口飛行士。もちろんサインあり。それからオムツを履いて催涙スプレーの人も探してみたがどの人かわからず。

そして科学未来館には「しんかい6500」のモックアップも展示されている。今回は「しんかい6500」の取材ではなかったがじっくりと見させてもらうことに。
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実物大模型と侮る事なかれ。ボルトのディテールこそ違えど、実機と比べてもほぼ遜色ない作り込み様だ。実機のFRPの外皮が鉄板に置き換わっていても、その素材感の違いを感じさせない。コックピットの中も再現度は高く実機の雰囲気がしっかり出ていた。

そんななか未来館の解説員の方からここでクエッション。
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コックピットの中のこの消火器。密閉されたコックピット「耐圧殻」の中での消火器の使用は、消火粉が小さな空間内に充満してしまい、より多くの問題を引き起こしてしまう。ではなぜ「消火器」が装備されているのでしょうか?

僕はその場で2解答目でなんとか当てることができたが、その答えは実にマニアックで面白く、ちょっともったいないのでいずれ何かしらの「しんかい6500」の仕事の機会にでも取っておきたい。ヒントは潜水調査”船”だ。

最後にミュージアムショップへ
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もちろん僕が解説書のライター兼デザイナーをした「1/48しんかい6500」も置いてあった。(台座が逆向きになってしまっているが)しっかりと塗装済サンプルもある。

このミュージアムショップ、なかなか充実している。宇宙関係のプラモデルやグッズだけでなく、ありがちな土産物、ノベルティーグッズをちょっとだけオシャレに、ちょっとだけ科学風にアレンジする事でとても魅力的な商品になっているものが多く、大変勉強になった。一見の価値ありのショップだ。
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僕はJAXAのレプリカワッペンを¥840もするのに買ってしまった。本当はJAMSTECのワッペンがあったら即買いなのだが。

今回残念ながら僕が取材したかったものの展示は未来館では充実しておらず、まだまだ他にも足を使って取材しなければなるまい。ライター仕事というのは結局事前の取材がその仕事の大半のようだ。

初めての日本科学未来館、詰めの甘さやデジタルアート系に逃げてしまった展示も散見されたが、それも試行錯誤の結果だろう。基本的にボランティアと思われる展示の解説員の方々の熱心さや、ガラス張りの研究室を展示フロアの中に常設し、研究室自体を公開する試みなど評価する点は多く、これが箱モノ博物館の「未来」の解答のひとつなのかもしれない。
by mentoscoke | 2012-05-01 12:00 | 科学
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作品の紹介や日々の業務、プライベート等をレポート。定期更新にくじけています。 福島県出身。 ご依頼ご連絡は下記アドレスへ。   mentoscokeアットマークgmail.com   
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