
今日はJAMSTEC(海洋研究開発機構)の横浜研究所で開かれる公開セミナーを聞いてきました。
今日は潜水調査船しんかい6500の元パイロットの方と地球生物学者の方の講演2本建て。
JAMSTEC横浜研究所地球情報館休日開館デー
しんかい6500スペシャル特別セミナー
しんかい6500はつい先日東北地方太平洋沖地震の震源海域の日本海溝陸側斜面の潜航調査を終えたばかりで、その報告も含めた講演でした。
しんかい6500、潜航調査で地震の影響と思われる亀裂などを海底で発見
しんかい6500紹介ビデオはこちら
今日元パイロットとして登壇された田代さんとは実は幸運にも最近個人的におつきあいさせていただいており、その人柄の良さもさることながら今日も潜水調査船にまつわる面白い話をたくさん聞くことができました。
こちら田代さんの著
「しんかいのパイロット」

実は、今日講演後サインしてもらっちゃいました!

やった!こちらの本も超おすすめ。潜水調査船の魅力にハマってしまいます。
今日の講演では、もちろん網に引っかかってしまった話や、シロウリガイを発見していた話など鉄板ネタもありましたが、僕が勝手にここでひとつ選んでご紹介するとしたら「パイロット(チーム)の特徴」の話、
「頭脳は並か並以下だけど変なエリート意識はない。そして皆潜水船を愛している、そこが宇宙飛行士と違うところ。彼らはスペースシャトルを愛しているだろうか(笑)」
とのところでしょうか。いろいろなお話を聞く度に思うのが本当にこの人達はしんかい6500が好きなんだな、ということ。好きなものを真剣にする美しさ、それは田代さんの次に登壇された地球生物学者の高井さんにも共通するところのような気がします。
高井さんは明日再放送のNスペ
「深海大探査 生命誕生の謎に迫る」や
サイエンスZEROでおなじみの地球生物学者です。
難しくわかりにくくなりがちな学術的な話を時に雄弁に、時に激アツに、時におちゃめに僕たちにわかるように表現してくれる方。地震は破壊ももたらすが、同時に深海底の生態系に新たな創造をももたらすという視点にハッとさせられるものがありました。
その話へいたる導入の部分のM(マグニチュード)のたとえで、太陽光のエネルギーがM11/day、月からの影響がM8.2/day、噴火がM8.8、月を吹き飛ばした亀仙人のかめはめ波がM10というところで僕はすでに心をつかまれていた事は否定出来ません(笑)
最後に講演後のロビーでしあわせな作品に遭遇。

夏休みの研究だそうです。なにやら裏から操作してくれます。

きれいなグラデーションの背景の上をいろんな潜水船が上下に動きます。

裏はこんな風になっていました。かわいい!つまみの先の磁石で潜水船を動かします。
デザイナー魂に火がついてしまいました。
思わずお父さんに名刺を差し出し、怪しいもんじゃないので出来ればブログに載させてほしいと頼んでしまいました。センスが良すぎるんで話を聞けばおとうさん美術系建築卒とのこと。完全にこっち側の人じゃないか!
潜水船パイロットでも研究者でもデザイナーでもいいけど、将来が楽しみですね。
なんだか思わぬところで元気をもらってしまいました。
さて明日も頑張るぞ。