御殿場市民となれば、毎日の演習場から聞こえる砲撃の音は慣れっこであるが、僕は駐屯地の隣に住んでいるため朝昼晩を知らせる隊員の吹くラッパの音で生活しているくらいだ。それでも不定期に夜中に聞こえてくる訓練か何かのかけ声には今でも驚かされている。
6/3に行われた板妻駐屯地創立50周年記念行事ではそんな駐屯地の中を見れるイベントとあって近所のちびっ子を引き連れて早朝から見学してきた。
「あえて言おう ザクであると!!」
小隊ごとに隊員みずからが模擬店をだしているようだ。皆思い思いの扮装をして客引きをしている。
恥ずかしそうにポーズをとってくれた腕のふっといすごく強そうなメイドさんも隊員の方。ありがとうございました。
もちろん一緒に写真を撮らせていただいた方々の模擬店の焼き鳥とやきそば、どちらも購入しおいしくいただいた。
一通り出店をまわり終わった11時過ぎ、模擬戦闘がグラウンドで始まった。
まずは偵察隊のKAWASAKI KLX250のジャンプと撃ち合い。
次は市街地戦を想定した建物内の制圧と逃走兵との格闘、スナイパーによる狙撃。突入前の忍び足の動きはニュースで見たイラク戦争での米兵のそれととてもよく似ていた。
最後にナイフで抵抗した敵を画面右奥、グラウンドの鉄棒の下にいるスナイパーが狙撃したのがわかるだろうか。
そして軽装甲車、82式指揮通信車、それに74式戦車、155mmりゅう弾砲 FH70による援護と歩兵による敵の制圧
一緒に行った近所のちびっ子があまりの砲撃音の大きさに耳を塞ぎながら「来なけりゃよかった〜」と涙目だったのがかわいかった。
最後にグラウンドの左端まで進んで状況終了となった。
空砲とはいえ実際に砲撃を見れるとは思っていなかったし、自分の家のすぐ近くのグラウンドで、しかも割と敵の見える実践的な形式のものだったので正直ひいたのも事実だ。
最後に高機動車の駐屯地1周体験乗車もしてきた。
トヨタメガクルーザーとして民生バージョンが販売されていたものだ。
車で御殿場市内ですれ違う時にはその幅の広さについ避けてしまいたくなる。最後グラウンドに戻る前に少しだけ悪路の坂を登ったのだが、難なくクリアする乗り心地には迫力があった。
というわけで近所の駐屯地祭を満喫したわけだが、兵器というもののもつ魅力と嫌悪がない交ぜになった、なんとも言えぬ気持ちにもなった。軍隊のない国家が存在しないのもわかっているつもりだが、会場で小さい子どもを連れた隊員さんを見るにつけ、アメリカ映画のようにお父さんが戦場で死ぬ事などほとんどないということに少し安堵感も覚えるのだ。
最後に、
隊員たちによる来賓席のパイプ椅子の撤収はさすがの統制力であっというまに片付いた。そういえば体験乗車の際に、同乗の隊員さんに伺ったのだが、突然夜中に駐屯地から聞こえてくるかけ声は新兵の教育だったということも付け加えておきたい。
Amazonへはこちらから
RC 陸上自衛隊 軽装甲機動車